波乱万丈の通販人生 -その14-

 立て直しの自信も見通しもない中、ただただコンサル料が欲しい為に始まったD社のコンサルティングは、初日から目も当てられない有様でした。最も重要な営業部隊は、私の存在すら無視しています。全員が一丸となって拒絶オーラでいっぱいです。それでも2回、3回と訪問し、これはもう駄目かもしれないとあきらめかけた時に、オペレーターに言われた「そんなに言うならあなたが売ったらいいでしょ。私達は何回来ても変えるつもりはないんだから」という言葉。
 かつては「鬼の大嶌」という異名を頂いた事もある私です。ニヤッと笑った(と思います)私は、お蔭様で必ずこの仕事をやり遂げてやるという気持ちを大きくふくらませる事に成功しました。オペレーターの言葉に答える事もなく私は社長室に直行し、「根っこの腐った木にどんな良い肥料を与えても実が成る事はありません。一週間無料で出向し、オペレーターを一から育てます。その間コンサル料はいただきませんので、総入替をお願いするか、私が今日限りでコンサルを終了するか、どちらか選んで下さい。」と申し出ました。社長は5秒の時間も要せず、前者を選ばれたのです。こうなると私は調子に乗って舞い上がります。他人の会社、一時期のコンサルティングに何故ここ迄と、自分でも可笑しくなる位、懸命に立て直しに打ち込みました。
 その後、黒字に転換する迄の2年間、私は会社の社長ではなくD社の社員そのものでした。自分を窮地に追い込み逃げ場をなくしてふるい立つ、ずぼらな私の仕事法です。今でも変わらず続いています。
 いよいよ今年も残り少なくなりました。皆様、どの様な一年だったでしょうか?振り返っても仕事以外の事があまり浮かびません。きっと幸せな事なのでしょう…

今日のトイレの花です、いつもありがとうございます。

感謝