親の愛以上の愛はありません
8月の心温まる体験談優秀作の中から、今週は井戸さんの発表を紹介します。胸がジーンとなって涙が出てしまいました。
心温まる体験談コンテスト
コンタクトセンター 井戸美智子(いど みちこ)
私は今年3回忌を迎えた父と、現在、老人ホームに入所している90才の母への感謝を書かせてもらいます。
私は子供3人だけもらって、39才のとき離婚をしました。私と子供3人、両親との6人の生活が始まりましたが、子供に惨めな思いをさせずに食べさせて行けるのだろうかと不安で、夜は子供が寝たあと、何回泣いたかわかりません。
それを察したのか、いつも優しい言葉などかける父ではないのですが、「美智子が1人で3人の子供を育てると思うからきついだろうが、大人が3人いるのだから、それぞれ1人ずつ育てると思えばよかろうが」と言ってくれました。
私は「それでよかっだろうか、甘えてよかろか、それならやれるばい」と元気が出て来たのを覚えています。それから、色々1人で決めなければならないことが多々ありましたが、心の中で「やるっきゃない」と呟きながら走って来たように思います。
両親には、生活面、精神面、子供たちのことを支えてもらいました。父の88才の米寿祝いのとき、子供たちに「あなたたちが今あるのは、じいちゃんとばあちゃんのおかげだけん。学校にいけて、就職して、それぞれ家庭を持てたのも2人のおかげ。ひもじい思いせず、洋服だって人並みに着て、惨めな思いはしてないはず。その感謝の気持ちを伝えんといかんよ」ということで、それぞれ考えてお祝いをしてもらいました。それから4ヶ月後に父は旅立ちました。
亡くなって、あれも食べさせとけば良かった、優しい言葉をもっとかけとけば良かったとか、後悔することばかりです。そのぶん、父にできなかったことを母に精一杯しなければと思っています。
「じいちゃん、ありがとう。ばあちゃんを見守ってはいよ。そして、そちらに行くときが来たら、手を取りに来てください。でも、まだ来んでいいよ。まだ私のかたわらに置かせてください。会話にはならないけど、いなくなったら寂しいです」と、このお盆に仏壇に言いました。
いくつになっても親には生きていてもらいたいし、どれだけ親孝行しても足りることはないのでしょう。
オリンピックも残すところ3日となりました。
「参加することに意義がある」という言葉は、どうも死語になってしまったようです。日本中がメダルにこれだけ歓喜すると、やはり取れなかった人は辛いだろうなと思ってしまいます。
寝不足もあと3日で終わります。多くの感動をくださった選手の皆さんに心から「ありがとうございます。お疲れ様でした」の感謝のエールを送ります。
今日も読んでいただいてありがとうございました。
感謝
大嶌法子
大嶌法子