中学生の俳句に泣けました

3月6日(月)宮崎中央新聞

久しぶりの宮崎中央新聞の記事からご紹介です。

3月6日付、元宮城おながわ中学校の先生だった佐藤敏郎さんの講演で、
『俳句を通して見えてきた 子どもたちの心の傷 そして、少しずつの希望』
という演題の内容です。

女川町は、町の人口の1割の人が亡くなり、建物の8割は住めなくなった町です。震災後、4月から学校はスタートしたものの、先生たちは子供たちを震災とどう向き合わせるべきか、とても悩まれたそうです。
たくさんの子供が家を失くし家族さえも亡くしていたからです。

そんな時、校長先生から震災を俳句で表す試みを、国語の授業で取り入れて欲しいと頼まれ、嫌々、みんなに書いてもらったそうです。

「ふるさとを 奪わないでと 手を伸ばす」

「ただいまと 聞きたい声が 聞こえない」

「見たことない 女川町を 受け止める」

子供たちは、真剣に受け入れ、その時の気持ちを俳句にしました。先生は無理に提出しなくていいと言われたのですが、全員が書いてくれたそうです。

「夢だけは 壊せなかった 大地震」は、みんなの合言葉になりました。

8ヶ月後の11月に、同じ授業をした時の俳句には、さすが子供たちです。大きな進歩が見られます。

「青い空 こっちは元気で やってるよ」

「女川の 止まった時間が 動き出す」

弟と 久しぶりの 大ゲンカ」
この子は、兄弟ゲンカをすることで有名だったのが、3月11日以来一度もケンカができなくなっていたそうです。
短い言葉「5・7・5」に気持ちを込めることは素晴らしいことですね。

俳句と言えば、私も中学生のとき、県が募集する「地元に残ろうキャンペーン」の俳句を昼休みに友達5人と集まり、みんな、できないできないと言うので、5つ私が作り、好きなのを4人にあげ、残った1つを私が出したのですが、

「とどまって あなたが育てる 我が郷土」
というのが、県で金賞をとってしまいました。

県知事さんの名前の入った万年筆や、山ほどの文房具、持てないほど大きな賞状をもらったのを覚えています。
4人の友達の内の1人が、この句をもらっていたら、その人に行ってしまうところでした。きっと、そんなことにならないように、神様が見ていてくれたのかもしれません。

(63歳の面々です。各々、しっかり歳を重ねていました)

最近、小学校の同級生で女子会(婆さん会?)をやりました。みんな本当に久しぶりに会う人ばかりなのに、子供の頃に戻り、自分の言いたいとことを、わいわい話しました。
その中の1人が「法子ちゃんの作った俳句が賞を取ったよね」と言い、その句まで覚えてくれていて、書いた通りのことやってるよねと言ってくれ、とても嬉しくなりました。

宮崎中央新聞は、全国で開催される様々な講演会を記者の方が聴いてまとめられた新聞です。
『みやざき中央新聞』HPはこちらより
週1回発行ですが、月額1,000円は、超お買い得で、オススメです。

 本日もお読みいただいてありがとうございました。

感謝