何千回もされたであろう海援隊のコンサートの中で、2回の思い出に残るコンサートがあるそうです。
1つは、特別養護老人ホームでの慰問コンサート。後ろの方は元気なお年寄りでしたが真ん中はただ無表情で座ってるだけの人たち。そして一番前にはベッドが4台、そこには目をつぶってじっと寝ているだけの方がおられます。
コンサートが始まってしばらくすると、ベッドで寝ていたおじいちゃんが頭を上げ、武田さんの方に顔を向けて「静かにしてください」と言われたそうです。
もう1つは12月の猛吹雪の夜に東北地方で行われたコンサート。2000人の収容ホールには高校生ぐらいの若者が15人くらい入っていました。
最前列で15人、手を繋いで座っていたので胸が締め付けられ、そばに行って「寒いよなぁ、手を繋いで暖まっているんだろ?」と尋ねました。
すると返って来た言葉は「いいえ、さっき途中で帰りそうなやつがいたので帰らないように手を握っているんです」と言われました。
気を取り直してコンサートを終え、出口まで行って見送りとお礼をしていたら、1人の子が「武田さん、オレ今夜のことは明日学校に行っても誰にも話しませんから」と言ったそうです。
人気絶頂のころ何万人も入ることが多かった海援隊ですが、覚えているのはお客さんが入らなかったとき、入ってもウケが無かったときなど、やりづらかったときばかりだそうです。
人は誰も浮き沈みを経験します。自分に降り掛かった不運や試練を、人を笑わせるネタにできるようになると成長できると思いました。
自分の無様な姿や失敗は、恥ずかしいことでは絶対にないと私は思っています。そういうことに堪え、乗り越えたとき、その経験を笑い話にして人を楽しませることができたとき、一つ大きくなると考えるからです。
挫折や苦悩は成長するためにあると考えて、ドーンと受け止め笑顔で生きていきましょう。
本日もお読みいただいてありがとうございました。
感謝