夏休みのちょっと切ない思い出

小学2年生の夏休みのことです。
当時は今のように学校にプールが無く、夏になると近くの川で遊んでいました。
ほとんどの子がシュミーズと呼ばれるワンピースのような下着で泳いでいたのですが、ボチボチ水着を買ってもらえる子もおり、私は欲しくてたまりませんでした。

ある日母が街に出かけており、私は水着をおねだりしていました。
母は午後になっても帰らず、3時過ぎてから戻って来ました。
待ちかねた私は、ひったくるようにして水着に着替え、脱兎の如く走り川に向かいました。



途中でポツポツ大粒の雨が降り出したのですが、新しい水着で泳ぎたくて、諦めきれず走り続けました。
しかし、もうすぐ川に着くところで帰る子供たちとすれ違い、そこで断念してとぼとぼと引き返すことになりました。
悲しくて悔しくて今でもそのときの気持ちは忘れられません。
余程水着が着たかったのでしょう。

思い出は楽しかったことより、悲しかったり悔しかったりしたことの方が鮮明に残るのかもしれませんね。
それではまた来週金曜日に。

本日もお読みいただいてありがとうございました。

感謝