裏の梨畑がとうとう掘り返されました。
9月8日月曜日、会社の裏にある梨畑がザワついています。梨農家さんや工事の人が入って梨をもいでおられるところでした。
梨農家さんとは、これまで何度も話した事があり辞めてしまう事も1ヶ月程前に聞いていました。「淋しいなぁ」「辛いだろうなぁ」とは思っていたものの、火曜日にはユンボが入り、ボキボキ、メキメキと梨の木が引き裂かれていきます。
現実を突き付けられると、やっぱり切ないです。私も窓から見ていて、何十年も大事に育てて来た木をこうして一日で消し去られるのはどんなに悲しいだろうとしんみりしました。
ジーッと20分も見ていたら、ユンボに乗って作業しているお兄さんが、しきりに私を手招きされるのです。目を凝らしてみると「ちぎって食べていいよ!」とジェスチャーで訴えてくれています。
私はすぐに5〜6名の社員に、「コンテナを持っておいで!」と言いました。哀愁にふけっていた私は、きっと物欲しそうに見えたのでしょう。
少し時期が早かったので、いつもの年の甘味はありませんでしたが、コンテナに何杯も貰い、社員全員に袋が付いたままの梨を配りました。
毎日毎日、裏の梨畑で季節を感じていました。3月には、小さい芽がいっぱい顔を出し、5月には真っ白い花をたくさん咲かせて、6月には小さな可愛い実が膨らみます。
この畑は、大型トラックの駐車場になります。これからは、私が窓から外を見る事は無いでしょう。淋しい限りです