12月27日『母のお誕生日』

母の誕生日


私の母は昭和4年1月1日に生まれ85歳になります。
 誕生日がお正月という事もあり、私達は母の誕生祝いをした事もプレゼントをあげた事もありません。それでも母は日本中の人達がおめでとう、おめでとうと言ってくれるからいいよと言います。「あれは母ちゃんに言ってる訳じゃないとよ」と言ってもニコニコと笑っています。
 家は農家です。稲刈りが終わると次の日から土方(どかた)に行って日銭を稼いでいました。明らかに友達のお母さん達より5割増くらい働いていた記憶があります。そして超がつく程無駄遣いをしません。別に苦痛でもなく、きっとそれが身に付いてしまっているのでしょう。
そんな母が社屋を建てた時、お祝いと言って郵便局の袋をくれました。
多分100万円入っている感じでした。私は母と一緒に大野先生の美術館に向かいました。
 お金は何に使ったか分からないまま消えてしまいます。ずっと前から欲しかった「夢は叶うもの、思い強ければ、笑顔」の額を買ってもらう事にしたのです。100万円からはおつりが出ましたので母に返しました。
このお金を残す為にどれだけの汗を流し、どれだけの辛抱をしたことでしょう。何に使ったか解らない使い方はできませんでした。

今、その額は社屋の玄関に飾られています。裏には「皆さんに喜んで頂ける人になろう。母ちゃんも応援しているから」と書かれています。
表の大野先生の言葉も裏の母からの言葉も大嶌屋で働く人達の支えとして大切に守っていきたいと思います。

 2014年の1月1日は、姉妹で初めての誕生日プレゼントをあげる事に決めました。私達に働くという事を体で教えてくれた母に「100歳迄生きて下さい」とメッセージを添えて…。
 2014年がスタートします。皆様にとって幸多き年になります様に!!

感謝